東工大2022 数学第2問
(1)
とおく.
を背理法で示す.
と仮定すると,ある素数 が存在して はすべて の倍数である.
特に, が の倍数であることから, のいずれか一つは の倍数である.
が の倍数であるとして一般性を失わない.
このとき,
,
より, はともに の倍数である.
特に, が の倍数であることから, のいずれか一つは の倍数である.
が の倍数であるとして一般性を失わない.
このとき, も の倍数となるが, がすべて の倍数となるため に矛盾する.
したがって, である.
(2)
とおく.
,
より, が成り立つ.
(i)
が の倍数であると仮定すると, はすべて の倍数である.
であり,右辺は の倍数なので, は の倍数である.
であり,右辺は の倍数なので, は の倍数である.
以上より, はすべて の倍数となるが,これは(1)で示した に矛盾する.
したがって, は の倍数でない.
(ii)
が の倍数であると仮定すると,(i)と同様の議論により はすべて の倍数となり に矛盾する.
したがって, は の倍数でない.
(iii)
以上の素数 に対し が の倍数であると仮定すると,(i),(ii)と同様の議論により はすべて の倍数となり に矛盾する.
したがって, は の倍数でない.
(i)〜(iii)より, としてあり得る値は のいずれかである.
実際,
のとき,,
のとき,,
のとき,,
のとき,,
となることから, はすべてあり得る.
以上より,求める値は である.